大規模な手入れを要する中古住宅の購入2

大規模な改修を必要とする物件は、売りに出てもなかなか売れません。改修費用のこと、工事をどこに頼むか、完成後のイメージがわかないなど、どうしても決断がしにくいのは否めません。また、直すべき価値がある住宅かどうかの判断も難しく、工事業者に見積もりを依頼をしたりと購入まで時間がかかりますし、その過程で躊躇される方も少なくありません。
しかし、直す価値があると判断し、物件を手に入れたならば、抜本的に改修することをお奨めします。改修を対症療法的に行うと、たいしたことが出来ず、その建物の根本的な問題の解消ができず、かけた工事費の割りに満足感が得られない可能性が十分あります。それと古い住宅の改修を手がけたことのないリフォーム業者に頼むと表面的な工事が横行し、仕上がったときは何とか見れるものの、数年経過したときまた改修が必要になってしまうこともあります。
それと別の話として、仲介業者にしてみると、荒れた住宅は金額が小さい上になかなか決まらないとあって、敬遠したい物件でもあります。流通量が少なく、いったん業者が買い取って直したものを買うという選択肢は、実際のところ現実的です。業者がいくら利益を取っているとはいえ、最終的に売れる(お客さんにとっては買う)価格というのは、結局のところ市場価格ですから、決して損はしないと思うのです。それに業者売主の物件には宅地建物取引法により、構造上重要な部位に関して「瑕疵担保責任」を2年以上負う必要がありますから、その点でも安心です。
今改修済みの物件ばかりをこのブログに載せているからといって「業者売主物件」の売込みをしているわけではないのですが、以前競売不動産について書いたときも言っていたことですが、不動産を生業としている私でも「引く」ような物件も結構あります。「楽しい田舎暮らし」にはあまりお奨めしません。
あ、でも大規模な改修を自分で行うというのは、いいかもしれません。改修自体も田舎暮らしとして楽しむならば、とても楽しい作業だと思います。住宅設備や基礎などプロにやってもらったほうが、安心なところは依頼して、仕上がりを求めなければ、十分できると思います。私もいつか自分で直してみたいと考えている一人ですから、セルフリフォームをお考えの方、ぜひ挑戦してみてください。

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このページは、エートスが2005年7月23日 08:06に書いたブログ記事です。

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