2006年12月アーカイブ

今回の千葉市緑区越智町の建売住宅の建築プランは、最終的に私が考えたものに決定しました。でも、これはたまたま最終的に私が描いたものになっただけで、設計事務所と施主と私との共同作業の成果です。たたき台の間取りが出てきて、それについてみんなで意見を出し、再度プランを出し検討という作業を数度繰り返して、やっと今のプランになりました。私が考えるのは平面と立面の基本計画、それに建物の仕様です。実際に設計図は引きませんが、平面(間取り)だけは自分の手を動かします。方眼紙に描いたり、CADを使ったり、単なる間取りソフトを使ったりします。
実際に自分の手を動かしてみるといろんなことがわかって、ただ設計者にお任せするのとはでは、仕上がりが違います。設計者と「言葉」が通じるようになります。言い換えれば、協業が出来よりよいものが生まれます。たとえば設計者がプランを出してきて、まだ練られていない場合に「なんか違うよね」と言うのではなく、自分も作業してるから「どこをどう工夫したらよくなるだろう」ということがわかるんですね。住宅建築において、設計図を描くのは設計者の仕事ですし、家を建てるのは工務店の仕事です。でも、住むのはお客さんです。間取りを考えたり、仕様(使う部材)を考えたり、施主が家をつくる過程に積極的に関わっていくと、よりよいものが出来るのではないでしょうか。特に「間取り」を考えるのは楽しいですし、方眼紙があれば誰でも出来ますし、今は無料のソフトもありますから、手軽に参加できます。
建売の場合は、施主は実際に住むお客さんでないので、その代わりに私が徹底的に関わらせてもらいます。そうすることによって「いい住宅」が出来ると信じていますし、何より私は好きなことですから楽しくて仕方ありません。そうそう、自分ではまだまだ家を建てられないので、「疑似体験」出来ますから、役得役得です!
田舎暮らしをは離れてしまうのですが、私が今やりたいこと。全く長期的なビジョンとかとそういう類のものではなくて、単に私個人の欲求としてやりたいことです。
なぜこんなことを書くかというとパラサイト社会のゆくえ
という本を読んでいて、「欲しいモノがない」というフレーズがやけに気になったからです。これの本の文脈(子供社会の変容)とは違うのですが、子供に限らず社会全体に当てはまることで、さて私はどうだろうと考えたわけです。
全般的に言えば、ほぼ物質的に満たされてしまっていて、あまり「欲しいモノ」はありません。必要なものはもちろん、あれば便利なものもほとんど持っているし、憧れたりするものも余りありません。{いい」とか「高い」「ブランドの」車だとか、時計、洋服なんかも欲しくないといえばうそになりますが、実際に買おうという気にはなりません。でも、やっぱり欲しいものがひとつあります。
勿体をつけてますが、それは「家」です。それも「自分で建てた家」。分譲マンションとか建売住宅ではなく、自分がプランを考え、仕様を決め建てる家。場所はあまりこだわらないのですが、静かで陽当たりが良く、居心地がいい家を作りたい。本当にそう思います。
こんなことを書くとなぜ田舎に住まないの?と良く言われます。田舎暮らしに憧れもしますし、実際に楽しそうに暮らしている方を見ると、うらやましく思うこともたくさんあります。いずれは田舎暮らしをしてもいいかなとも思っていますが、いろんな理由で今の私にとってはまだ現実ではありません。だからこそ田舎暮らしに関わる仕事をしているのかも知れないですが・・・。
さて、建売の計画。私はいつも自分が住むならこんな家がいいなという気持ちでプラン、仕様等を考えます。今回もまた、完成したら売って引き渡すのが惜しくなるんだろうなと思います。
また投稿に時間が空いてしまいましたが、千葉市緑区越智町の新築案件ですが、設計作業が進んでいます。今回は東西に間口を広く取り、南に開口を大きく取った明るい家です。建物面積30.5坪の3LDK。廊下が少なく、効率の良いプランです。仕様は前回とほぼ同等ののもを考えていますが、また新たな部材を開拓して、良いものに仕上げていきたいと考えています。
今、設計事務所、施主と一緒に千葉市緑区越智町の土地に新築住宅を建てる計画にしています。先日ご紹介した物件は完成して、家具まで入れたところですぐに売却になってしまって、うれしいやら寂しいやらでした。すでにオーナーが引っ越され、幸せな「家生」をスタートさせています。機会があれば、お伺いさせていただきたいと思っています。
今回はその建物をベースにまた一歩進化させた住宅をご提案できたらと思っています。平屋で30坪から32坪で計画しています。建売はこちらからの住まい提案が出来るという点でとても面白い作業です。でも、お客様の家族構成がわからないわけですから、タ-ゲットを仮定して作ることになる訳で、これが意外と難しい。特に千葉市内の立地なので、定年後のリタイア組なのか、セカンドハウスなのか、はたまた通勤する若い世代なのか・・・。前回はリタイア後若しくはリタイア後の定住を念頭に置いたセカンドハウスをお考えの方とターゲットを絞り込んで計画したんですが、購入者は私と同世代。都内へ通勤される若いご夫婦。全くもって想定外でした。ん、予想外!?が流行ですかね。今度の敷地は南に開けた高台の270坪という素晴らしい宅地ですから、建物はある程度大きくせざるを得ないので、かなり難航しそうです。
基本的な仕様はあまり変えない予定ですが、屋根の形状、外壁等は一部変わるかもしれません。でも、天然素材を多用した暖かい住まいというのは変えませんので、ぜひお楽しみに。建築家の先生も、同じことはやりたくないんだよねっとおっしゃってまして、施主(事業主)は頭を抱えてました。乞うご期待です!
ブログも新規投稿がない、「千葉田舎暮らし.net」も更新されない。一体清沢は何をやっているんだ・・・!あちこちから心配やお叱りをいただきました。全く元気でやっているのですが、いろんなことがありまして、手がつけられなかったというのが現状です。申し訳ありませんでした。引き続きがんばっていきますので、よろしくお願いします。

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