ビジネスとしての田舎暮らし物件仲介

改めて仲介手数料について書いたのは、田舎暮らし物件の仲介の難しさ。特に賃貸物件を不動産業者が取り扱わない理由を明確にするためです。田舎の場合、賃料水準が高くありません。そして借りたいと希望する側も安いと考えているはずです。私がよくお聞きした予算は月額賃料2~3万円、多い方でも5万円程度の予算の方です。これを仲介しても業者が得られる報酬額は賃料と同額ですから、案内をしたり、引き渡しや管理の手間を考えるとどう考えても赤字になります。そして、さらに仲介手数料は成約報酬ですから、決まらなければ一円にもならないのです。
では、売買仲介はどうか。千葉の田舎物件の売れ筋は土地建物付きで1500万円前後。この場合上記計算式に当てはめると(1500万円×3%+6万円)×1.05=53.55万円。売主と買主両方を仲介できればこの2倍となりますが、ケースとしては少数。一件の取引だけみれば、こんないい商売はないのですが、

物件情報→事前の物件調査→資料作成→広告等→反響→資料送付→案内→契約前調査→重要事項説明書・契約書の作成→契約→引き渡し そして仲介責任を負います。

と考えると意外と費用、労力、時間がかかります。もちろんこれでも見合いますが、ポイントは物件を資料を請求したり、見学される方で購入される方はごく少数(見学者の1/10くらいでしょうか)だということです。そして報酬は成功報酬。実際のところ、そんなに割の良いビジネスではないと思います。

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このページは、エートスが2005年3月31日 14:20に書いたブログ記事です。

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