農地法について

農地法についてさわりを少し。このことは書き出すと、私としてはどうしても言いたいことがたくさんあって、長くなるのは確実なので、あくまで農地法のさわりを書きます。
農地の問題は何か。建物が建てられない。これもそうですが、もっとも困るのが、所有権の移転が出来ないことでしょう。もちろん、農地法上の許可を得られれば出来ます。これによって、農地が流通しないんですね。もしかしたら、購入した農地の所有権を主張するものが出てきたときに、対抗できない。実際の実務の中ではほとんど目にすることはない光景ですが(私はありません)、不安になる気持ちはわからなくはありません。
田舎暮らしを考えている方のほとんどが都市部に住んでいる方ですから、「農地」に普段接することはないと思います。でも、田舎には農地がいっぱい。通常どう見ても竹林だったり、原野であったりする土地が、実は耕作を放棄された畑だったりします。基本的に地目は現況主義なので、「まあ、昔畑だったけど、今は竹林だから、山林でいいや」と行きそうなのですが、こと農地に関してはそうは問屋が卸しません。ほとんど絶対といっていいくらい農地は農地のままでい続けるのです。実際そこを新たに畑にするには新規に開墾するのと同じくらい費用と労力、時間がかかろうともです。もちろん、他に耕す田畑がないというならそれもわかります。でも、他にも余った田畑はあふれているのです。
私は学生の時、法学部で教わったことは、「法律には立法目的があって、それを具体化するために、法律の条文は規定されている」ということです。では、農地法の立法目的は何か。私は「食料の唯一の生産設備である農地の保護と不在地主を作らず、その地域地域に住む農民の生活手段を確保する=食料の自給と地域住民の貧困化の防止」だと思います。この観点に立ってみると、食糧は国外に依存。農産物の価格も相対的に下落し(今の日本ではエンゲル係数なんて言葉は使いませんね)、農業では生活していくことが難い。地方においては不在地主は成立し得ない。それどころか若い人が都市へ流出し、農地の耕作の担い手がいない状態です。ですから、農地法も現在の実態に合わせて変えなくてはならないはずだと思うのです。
あ、中途半端に書き続けてしまいました。改めて農地法の問題は、現場の立場できっちり書きます。

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このページは、エートスが2005年5月16日 23:00に書いたブログ記事です。

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